5月に予約数100万件を突破し、7月には55万枚が配布されたというのが記憶に新しいZOZOスーツ。2018年8月現在、Tシャツ、ジーンズ、ドレスシャツ、そして紳士スーツが販売され、近く、ブラジャーと靴もラインナップに加わっていく。前澤社長が連日テレビを賑わしているので、もう誰もが知っているもんだろうと思っていたが、意外と知らない人が多いようなので取り上げてみる。
ZOZOスーツとは
ZOZOスーツとは採寸用タイツである。採寸用のマーカーが縫い付けられているタイツを着て、アプリで撮影することで着た人の体のサイズが分かる。そして、その採寸データを元に自分のサイズに近いパターンオーダーのZOZOオリジナルブランド商品(Tシャツ、ジーンズ、ドレスシャツ、紳士スーツ)を購入できる。
ZOZOスーツのすごいところ
パターンオーダー自体は新しいものでもなく、ネットでのドレスシャツのパターンオーダーなんかも近年増えてきている。ZOZOスーツのすごさは端的にいうと下記の点にある。
- 個人の採寸データ化
- ほぼ自動採寸
- Tシャツやジーンズはパターンオーダーでも最短翌日配送
- 驚きの低価格
中でも一番すごいのが個人の採寸データ化だろう。簡単に思い浮かべるだけでも下記のようなことは近く実現されると思われる。
パーソナルスタイリング
採寸データとしての利用は、現在オリジナルブランドだけに留まっているが、当然今後はZOZOにログインするだけで、ZOZOの取り扱う全ブランドの中から、サイズまで踏まえたパーソナルスタイリングが行われるようになるだろう。予算を入れるだけで、自分の好みに合ったファッションが完璧に提案されるようになるのは近い将来の話だろう。
在庫問題解消
個人の採寸データに踏まえ、ZOZOがすでに持っている購買履歴などを組み合わせれば、小売店の最大の課題である在庫問題が大幅に解消される。このデータは全ファッションブランドが、喉から手が出るほど欲しい情報であり、データとしての販売だけでなく、共同開発やZOZO自体の顧客の囲い込みに劇的な効果を上げる。
好きなブランドの格安オーダー
かつては、直営店で購入というのが当たり前だったブランド品ももうZOZOで買う時代。在庫問題に加え、ブランド自体も共同開発が可能なのであれば、是非行いたいところだろう。
子供服や特殊体型
子供服の問題は子供の成長が早く大きいサイズを着せがち、PBのように安価であれば子供の頃からジャストフィットを着ることも出来るし、特殊体型の人も気軽にオーダーが出来る。この課題解決は、コンプレックス商品なだけに成長余地も高い。
パーソナルトレーニング
番外編的に、ZOZOスーツで計測した人は誰もが思うダイエット用の体型記録、さすがに体型のシェア機能まではないが、撮影するごとに体型が記録されるので、体型管理に大いに役立つ。パーソナルトレーナーなどは今すぐ、お客さんにZOZOスーツを勧めるべきだろう。
まとめ
ファッションの面だけ見てもZOZOスーツの可能性は無限大であり、消費傾向の強いアジア圏では圧倒的な存在となるだろう。また、個人の体型データは研究的な意味でも大きな意味を持ちそうだ。
また、余談ではあるが、youtuberやinstagramなどでなにかしたいと言うような人は、つまらなくても投稿コンテンツの幅が少ないうちに、とりあえずZOZOスーツを着続けて色々やっていれば、今のうちは前澤さんや田端さんが取り上げてくれる可能性があると思うのでおすすめである(適当)。